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2019-09-11
コラム
デュピュイトラン拘縮

1-2年前からだんだん薬指が曲がってきて、顔を洗う時に鼻の穴に指が入ってしまうので困っているんです。


このような症状があるときは、デュピュイトラン拘縮を疑います。

デュピュイトラン拘縮とは、手のひらあたりにしこりができると同時に皮膚がひきつれて、数年かけて徐々に指が曲がっていく疾患です。薬指と小指に多い疾患で、男性に多く、家族にデュピュイトラン拘縮患者がいる人、糖尿病などの関連があるとされています。自然によくなることはない疾患なので、進行すると手術が必要になります。皮膚の突っ張りをとる手術(腱膜切除)を行い、手術後にはリハビリや夜間伸展位固定(装具療法)などの後療法が大切です。



また以前より海外では使用できていた薬剤による治療が、最近日本でも行えるようになりました。拘縮索に薬剤(コラーゲン分解酵素)を局所注射することにより、拘縮索を構成する成分であるコラーゲンを分解し拘縮索を断ち切る治療法です。この注射を行うには、日本手外科学会認定手外科専門医の資格と「デュピュイトラン拘縮酵素注射療法」適正使用講習を修了しないといけません。

屈曲の程度によりそれぞれ治療の適応が異なりますので、ご不明な点は当院の手外科専門医までご相談ください。


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